溜(内黒)仙才雑煮椀
新年の縁起物、お雑煮。
新しい年を無事迎えられた感謝と
また一年皆元気に過ごせるようにとの願い。
元旦は自然とそうした想いを抱くものです。
年の初めは家族や仲間で、賑やかに食卓を囲むのがたのしみですが
その中でも欠かせないのがお雑煮です。
その起源は、お餅をついて歳神様へのお供えをし
そのお下がりで作ったのが始まりだと言われています。
お供えをしたものには特別なご利益があると考えられ、縁起が良いとされました。
片方は神様が使い、もう片方は人が使うという意味のある「祝い箸」にも
神様への感謝の意志が表れているのですね。
新年の縁起物、お雑煮。
お雑煮の歴史は古く、室町時代には既にお雑煮が存在していたそうです。
当時、武士の宴会では必ず一番初めに酒の肴としてお雑煮が出されていたことから
一番最初に食べる縁起のよい料理とされました。
この風習から、一年の始まりである元日に雑煮を食べるようになったと言われています。
当時餅の原料である米は高価だったため
庶民のお雑煮には餅の代わりに里芋が入っていたようですが
江戸時代になると庶民もお米を食べられるようになり
現在のようなお餅が入るスタイルとなりは全国各地へ広がっていきました。
お正月料理の形は、ライフスタイルや家族構成などの変化とともに
時代によって少しずつ姿を変えてきていますが
これからも大切にしいていきたいのが「ハレ」の日のお雑煮です。
山中塗の雑煮椀
おおらかな丸みを帯びた雑煮椀の形。
新年に相応しい、福々しさを感じる蓋付椀です。
この椀は石川県で30年近くにわたって作り続けてきた山中塗で
花田でも毎年お正月にご紹介してきた確かな漆器です。
材質はミズメ桜。
桜といっても実際はカバノキ科カバノキ属の落葉広葉樹で
硬い木質とキメ細やかな木肌が特徴の汁椀に適した材です。
薄挽き(うすびき)という木地を薄く仕上げる技術により
繊細な口あたりの良さを実感できます。
シンプルな出汁の関東風、風味豊かな関西風の白味噌仕立て
北国ならではの具沢山のお雑煮も美味しく味わうことが出来ます。
昔は朱の原料が貴重だったため、朱色を使った漆は格上とされていましたが
現代では食卓の雰囲気や盛り付ける料理など
それぞれ好みで選ぶことが主流になりました。
変わらない家の味
お雑煮は、その作り方や味付けに地域性が色濃く残っています。
生まれ育った地域とは馴染みのない味付けに
驚いた経験がある方も少なくないはずです。
お餅の形、焼く焼かない等、食べ比べながらお雑煮文化を知るのもたのしそうです。
使い方を広げて
汁椀は「手に持って使う」「洗って拭く」を繰り返すことで
塗膜は艶を増して硬化し、堅牢に育っていきます。
春はちらし寿司や蛤のお吸い物、夏は穴子丼、秋は鱧松茸など・・・
せっかくの蓋付椀、1年に1回だけの登場とせず幅広く活躍させてみてはいかがでしょう。
艶やかで上品な蓋付雑煮椀。
内側の漆黒が、お料理を一層美しく引き立たせてくれます。
お祝いの席の食卓に。
贈り物にもお勧めです。
※掲載品の撮影には照明を使用しております。自然光や部屋の明かりの下では、色合いや濃淡が多少違って見える場合があることを予めご了承下さい。
また、色味、サイズには多少個体差がございます。
商品仕様
型番: | 641202_113340027 |
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メーカー: | 椀:径14×高さ6.5、蓋:径13×4.3(全体の高さ10) |