Episode #004 Dear Chopstick Likers

Episode #004 Dear Chopstick Likers

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Episode #004
Dear Chopstick Likers


箸の細く長い物がたり

私たちが使う箸は、風土に根差した食文化に合わせ
独自の進化を遂げてきた道具です。
スプーンやナイフ等、他の道具を使わず箸のみで食事を行うことは
他国の食文化から見ても珍しく
故に、口当たりや持ち心地、装飾にいたるまで
使い手への心配りと高度な技術によって繊細な仕上がりへと発展しました。

「食べる」行為は、他の命をいただくこと。
それは食事の礼儀として「いただきます」の心を育み、受け継がれてきました。
箸の形状に込められた意味にも興味深いものがあります。
口をつける箸先は人のもの、天部分は神様のものとして考えられ、
そのために食事の際には、箸に神様が宿ると考えられていました。

箸は道具としての機能だけでなく、
「食べる」行為によって「生きる」ことが出来る感謝の意を
分かりやすくごく自然に体感で覚えることが出来るのです。

世界三大食事方法

食事の仕方は世界三大食事方法と言って大きく3つに分類されます。
アフリカやインドなど手で物を食べる手食文化圏は全体の約40%、
欧米のようにナイフやフォークなどを使うカトラリー文化圏が約30%、
残りの約30%が日本や中国、韓国、ベトナム、タイなどの箸食文化圏と言われています。

これらは食べ物の違いや民族、宗教の違い、調理法の違いなどから、
それぞれに独自の食文化を形成し食事方法の違いとなっていきました。

箸の文化圏では箸とレンゲやスプーンをセットで使う場合が多く、
箸のみを使うのは日本だけで、細く短いのが特徴です。
魚を頻繁に食する日本人にとって先が細い箸は食べやすく便利。
大皿料理は取り分けの箸を使い、食事は銘々に分けられている場合が多いことから、
他国の箸に比べて短くなりました。
箸は私たちの慣れ親しんだ日本食に合った実用性を伴う発展を遂げてきたわけです。

また、箸の文化圏の中で自分専用の箸を使うことや、子ども用の箸や食器が存在し、
成長に合わせて変えていく習慣も日本だけだと言われています。

長い歴史の中で培われてきた日本人の食作法を通して、
改めて家の食卓やお箸を見直してみるのも、良い機会となりそうです。

メニューに合わせて箸をえらぶ

普段どのような箸をお使いですか?
現代の食卓では、和洋を問わずグローバルにメニューを選びます。
刺身の日、焼き魚の日、寄せ鍋の日、
餃子と炒飯の日、パスタの日、ハンバーグの日…
私たちは一週間の中で、さまざまな料理を気軽に楽しめる環境にあります。

その中でおすすめなのは、メニューに合わせて箸を選ぶことです。
刺身には口当たりの滑らかな漆塗り。
焼き魚には身をほぐしやすい竹の研出し箸。
餃子には油にも滑りにくい地の粉の漆で仕上げた塗り箸。
パスタに添えるサラダが食べやすい、拭き漆仕上げ。
おろしハンバーグには、盛り付けを崩さずに切り分けられる、箸先が角型のものを。

「今日の料理を美味しく食べられるお箸はどれかな?」と、想像して箸を選ぶと
味わいは、より一層格別です。

Episode #004 Dear Chopstick Likers

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