土鍋について


土鍋について

土鍋について

土鍋の特徴や、使い方のポイントなど
手づくりの土鍋を長持ちさせる、ちょっとした気遣いをご紹介いたします。

土鍋の特徴

調理具として・・・

じっくりと火が通る、土鍋ならでは加熱調理が格別の美味しさを届けます。
やわらかく滋味深い味わいは、
煮る、炊く、蒸す、焼く、どの調理でも
実感することが出来ます。
土鍋を日常に使う方々はその理由を、皆さん口をそろえて仰います。
「それは美味しく出来るから」と。

うつわ感・・・

調理が終われば、そのまま食卓へ。
保温性のある土鍋は、温かさを保ちながら食事をたのしむことが出来ます。
作り手の個性豊かなデザインや色合いは
料理を盛り付けるうつわとしての魅力もいっぱい。
とっておきの料理を、食卓の主役として盛り立ててくれます。

育てる・・・

使い続けることで、堅牢さを増していく土鍋。
長持ちさせるコツは、ゆっくり温めて、ゆっくり冷やすこと。
洗ったあとは完全に乾いてから使うことです。
ほんの少しの気遣いで、土鍋は丈夫に育ちます。
長年使い続ける土鍋は、キッチンの頼れる相棒。
愛着を持って使い続けることが出来ます。


土鍋の使いはじめに

手づくりの土鍋を購入したら、はじめに目止め(めどめ)というおかゆを炊く作業を行います。
手づくり土鍋の土の中は粒子と粒子の間に気泡があり
土鍋に火をかけることで土鍋自体が膨張し、気泡と気泡がつながり小さなヒビが生まれます。

このヒビの存在により土鍋は火にかけて膨張しても割れずに使うことができるのですが
このヒビは空気や水を通して、時にはモレとなる場合があるので
おかゆや小麦粉のでんぷん質を利用してヒビを埋めます。


土鍋の寸法について目止めについて


土鍋の破損は無理な火加減、不十分な乾燥によって起こります

  • 普段の調理時も、始めごく弱火のウォーミングアップをおすすめします
  • ふきこぼしの無い適正な火加減で調理してください
  • 急激な温度変化は破損の原因となります
  • 洗った後の十分な乾燥(一日以上)も大切です


目止めの手順

土鍋は洗わずに、布巾で中を軽く拭いてほこりを落とします。
目止めの前に土鍋を洗うと、本体が給水してしまい目止めをしても、貫入や小さなヒビにのりが埋まりにくくなるので水洗いを避けます。

7寸以上の土鍋でひとにぎり(カップ半分位)のお米を用意します。
より多くのでんぷん質を作るため、この時お米は水で研がずに使います。
お米の代わりに小麦粉でもOKです。
6寸以下の小鍋には小麦粉がおすすめです。

土鍋に7~8分目の水を張ります。

土鍋は急激な温度変化を嫌います。
初めにウォーミングアップとして、弱火で2~3分あたためます。

温度を上げます。
火加減は中火~中火のやや強め、底の部分に火があたっていれば十分です。
ゆっくりと温度を上げていきます。

※強火にして釉薬のかかる側面まで火が及ぶと、激しい沸騰で吹きこぼれが起きて、割れの原因となり、急激な温度の上昇は破損の原因になりますのでご注意下さい。

徐々に温度が上がり、土鍋全体があたたまるとフツフツと沸いてきます。
焦げ付かないように、時々木べらや杓子で底を混ぜます。

煮立ったら、温度を調整します。

弱火にします。
『温まにくく、冷めにくい』
土鍋は一度温まると保温性を発揮します。
鍋の大きさや沸騰の度合いによっては、ごく弱火に調整するなど様子を見ながら加減して下さい。

温度を下げると、再びフツフツとした加減になります。

水が減ると再び沸騰してくるので、水を足しながら更にのり状になるようにしていきます。

※サラサラした状態ではでんぷん質が足らず不十分な目止めとなります。
のり状にならない場合は、米や小麦粉を足して調整を行って下さい。

火にかけてから40~60分。
十分にのり状になったのを確認し火を止めます。

24時間以上置いて、じっくりと目を埋めていきます。

※置き時間が短いとでんぷん質が浸透せず不十分な目止めとなり、漏れや釉薬の剥がれ、しみ込みによるにおいの原因となりますので ご注意ください。

土鍋を洗い、まる一日乾燥させたら目止めが完了です。
さぁ、はじめに何を作りましょうか?

※乾燥が不十分だと、ヒビや割れが起きて漏れの原因となりますのでご注意ください。

土鍋を安全にお使い頂くために

■ワレモノですので取り扱いには十分ご注意下さい。
■シンクの中で他の食器や鍋にあたると欠けの原因となるので注意しましょう。
■加熱中、あるいは熱い時には素手で鍋に触れないで下さい。
また、鍋つかみ等を使用する時は滑りやすいのでご注意下さい。

■てんぷら、フライ、炒めもの、油料理には絶対に使用しないで下さい。
火事になる恐れがあります。
■空炊きは絶対にしないで下さい。

■温度変化はゆっくりと行います。
土鍋の特長、温まりにくく、冷めにくいことで
食材にゆっくりと火が通り、おいしく出来上がります。
弱火から中火の火加減を守り、土鍋に急激な温度変化の負荷をかけないことが
土鍋を長持ちさせる秘訣です。

■鍋底がぬれたまま火にかけないで下さい。
■長時間水につけたままにしないで下さい。
■洗うときは、十分に冷めたことを確認してから行ってください。

■使い始めに鍋底にヒビが入ることがありますが、これは貫入というもので
ご使用にはさしつかえございません。



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