古染付浪漫
「一周して・・・」に近い感覚で、改めて揃いのうつわの良さを知る、幹山繁太さんの作品。
古染付ならではの意匠を具える向付。
魚、山羊、豚、石榴、扇などをモチーフに
江戸時代、お茶席に使う目的から
中国に注文を出して作られたと言われる向付の写しを
5客揃いで紹介しております。
揃いと言えど、絵付けの調子を微妙に変える陶工の手仕事の遊びも
幹山さんによって表現されていて、見どころ満載です。
膳の寸法約33cmの枠の中でバランスを保ちつつ
発想を制限せず、遊び心を持って、アイデアを競うように、
次々に生み出された魅力あふれる向付。
揃いによって、その迫力とユニークさが段違いのインパクトとなり
客人の目を釘付けにしたことでしょう。
現代では、ひとつのテーブルを囲む食事のスタイルが主流となりましたが
もてなす側の楽しみや心配りは、今に変わることなく受け継がれ
幹山さんの手により、古陶のロマンを味わう贅沢な旅へと誘います。