野口悦士 展
鹿児島を拠点に、さまざまな求めに応じて、
軽いフットワークで、うつわ作りの旅を行き来する野口悦士さん。
「あ、それはデンマークで作ってきたマグカップです」と、
国内外に縛りを持たず、普通に世界を跨ぐ感覚は実に軽やか。
属することのない、野口さんらしいスタンスを
手掛けるうつわが物語ります。
野口さんの作品は、一見時を経た静寂の佇まいのようでありながら
一輪の花を生けたり、
カップにコーヒーを注いだり、
料理を盛り付けてみると、
お互いが瑞々しく引き立て合う
不思議なめぐり合わせに行き付きます。
色、形、質感に加え、
野口さんの作品が醸し出す、独特の陰影が
ひとつひとつのうつわに、個性豊かに存在し
印象深いシーンを披露してくれます。