工房を行く~林京子の玉手箱 直前訪問記~


2月4日に始まる林 京子さんの個展を控えて
林夫妻から「最後の窯焚きに 立ち会いませんか」と連絡を頂きました。
珍しく 雪の降っていない1月末のある日
金沢から30分程の 最寄り駅 北陸線 寺井駅で
ご主人の林さんの出迎えを 受けて工房へと 向かいました。


工房に着いて 扉を開けると
まず目に飛び込んできたのは
花田への 出荷を待つ 所狭しと並べられた 出来たてホヤホヤのうつわです。
それに 驚かされたのは
今までの染付を中心としたうつわにはない カラフルな色調です。
目の覚めるような鮮やかさ、
その上 実に まろやかな 彩りなのです。
赤、黄、紫、緑、オレンジ、それに染付の青と鉄釉の茶、
7つの色が うつわの中で伸びやかに息づいています。


色絵は多くの作者が取り入れている手法です。
ただ殆んどの場合 透明釉の上に最後の段階で色彩を施す
“上絵”というやり方で
林さんの場合は透明釉の下で発色させる
“下絵”というやり方で
色合いに独特の味わいを与えます。

飯碗、マグカップ、湯のみ、そば猪口の定番に加えて
今年は
アイスクリーム、ヨーグルトに最適なデザートカップ&ソーサー
コンパクトなスープカップ&ソーサー
デリカッセン用の変形皿
大胆にささげを文様化した八寸皿等など
全部で220点
魅力的な新作が 目を惹きつけます。

 

主婦でもある林京子さん キッチンで生まれたアイデアを次々とお洒落なかたちにしてきました。
愛らしくて使いやすいとの評判も頷けます。
さあ 今年はどのうつわが皆さんの食卓に
春一番の風を運ぶのでしょう。
楽しい想像を膨らませながら林夫妻に見送られ帰途についたのです。


■企画展名
林京子の玉手箱

■開催期間・場所
期間 : 2015年2月4日(水)~ 2月14日(土) ※期間中無休
場所 : 「暮らしのうつわ 花田」 2Fギャラリースペース

■出展品目
小皿、菱形皿、デリカ皿、楕円小鉢、そば猪口、絵変り蓋物、盛鉢、
スープC/S、飯碗、湯呑、マグカップ 他

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