2月の「花田の新作」は、平岡正弘さんのカトラリー6種です。
(上から)
平岡正弘 2色フォーク 平岡正弘 2色スプーン
平岡正弘 フォーク 平岡正弘 スプーン
平岡正弘 ケーキフォーク 平岡正弘 ティースプーン
岩手県安比高原のすぐ近く、田んぼと畑に囲まれた仕事場での平岡さんの木工仕事は、
当初、家具建具が中心でした。
漠然と「日本人にとって口に触れたり入れたりするものは、木のほうが適しているのではないか」
と考えたのが平岡さんの木製カトラリー作りの始まりでした。
とはいえ、学校や師匠から学んだことは家具建具に関するものばかり。
まずは、いくつもの質問に答えていかなければなりません。
そもそも・・・
スプーンとは?
すくうとは?
かき混ぜるとは?
フォークとは?
刺すとは?
巻くとは?
平岡さんはそれらの答えを、フォークナイフ発祥の地であるヨーロッパのアンティークに求めました。
見て、触って、使って、そのメカニズムを研究したと言います。
目指すかたちが定まれば、それにあった素材の選択です。
平岡さんは固くてねばりがあるので、しなりのよい板屋楓(イタヤカエデ)を選びました。
仕上げは漆です。
そして、これまで培った技巧を凝らし、成形に注力します。
木特有の素材感・温かみを持ちつつも洗練されたカトラリーの出現です。
木であるだけではなく、カトラリーとして充分の完成度をそなえた平岡さんのスプーンとフォーク。
是非、ご覧ください。