10月の「花田の新作」は、
古賀雄二郎さんの粉引きタタラ角皿(大)(小)2種です。
横浜に生まれ、関西、イギリスを経て、瀬戸にて修業、
独立後現在の作手に拠点を置くのは25歳の時。
古賀さんのうつわがつちものでありながらも、
モダンでおしゃれな雰囲気を常にそなえ、
現代の食卓にも当たり前のように溶け込んでいくのは、
これまで吸収してきた多様な文化、様式ゆえでしょうか。
登り窯を自ら築き、釉薬、燃料等々、土以外はすべて自己調達のうつわづくり。
今回の新作ではそのうつわづくりの魅力が存分に活かされました。
薪窯ならではの豊かな表情、野趣と柔らかさを兼ね備えた造形に、
見込みの櫛目がけじめをつけます。
多弁でなく、控えめである人柄がそのままうつわに息づいたゆったりとした角皿。
少し洒落ていて、抜群に使いやすい定番のうつわに相応しい出来栄えに、
嗜好品ではなく、必需品としての暮らしのうつわの存在を知らせてくれる古賀さんの新作です。