9月の「花田の新作」は、古賀雄二郎さんのリム鉢です。
古賀雄二郎 藁灰釉リム鉢8.5寸 [\ 10,500] / 藁灰釉リム鉢6寸 [\ 4,725] / 藁灰釉リム鉢4.5寸 [\ 2,625]
古賀雄二郎 灰釉リム鉢8.5寸 [\ 10,500] / 灰釉リム鉢6寸 [\ 4,725] / 灰釉リム鉢4.5寸 [\ 2,625]
たまたま花田にいらしていた白洲正子さんに見て頂いた大鉢のことを、
古賀さんは今でも覚えているそうです。
「いいじゃない。何を盛ろうかしら」と呟かれ、「頑張りなさいよ」と励まされたのが今から22年前。
それが古賀雄二郎さんと花田の初めての出会いでもありました。
古賀さんがまだ20代前半の頃です。
それ以来、古賀さんと花田の付き合いは続いてきました。
22年の間に古賀さんの作る食器の種類は増えました。
近年の食文化の変化もあり、フォルムのバリエーションも増えました。
古賀さん自身の研究も進み、釉薬の種類も増えました。
土鍋も作るようになりました。
薪窯もより自在に活かすようになりました。
しかし、それら無数のうつわ一つ一つに変わらず通底しているのは古賀さん自身の感性。
22年前、花田に初めて納めてもらった灰釉の片口が今回の新作とまったく違和感なく並んでいる姿を見ると、
その感性の確かさを認めざるを得ません。
古賀さんは横浜に生まれ、関西、イギリスを経て、瀬戸にて修業、
独立後、25歳の時に現在の作手に拠点を置くことになります。
感性はそれら多様な文化、様式を吸収しながら育まれてきたのでしょう。
そして、登り窯を自ら築き、釉薬、燃料等々、土以外はすべて自己調達のうつわづくり。
また、土ものでありながらも、モダンでおしゃれな雰囲気を常にそなえ、
現代の食卓にも当たり前のように溶け込んでいくのが古賀さんのうつわの魅力。
さて、今回は満を持しての個展となります。
薪窯ならではの豊かな表情、野趣、そして柔らかな造形をそなえた、
粉引、刷毛目、藁灰、飴釉の新作が並びます。
考え抜かれた材料や製法、鍛え抜かれた技術、そして古賀さんならではの感性を駆使し、
静かに輝く素晴らしい数々となりました。
今月はその中でも古賀さんのうつわの魅力が凝縮されたかのようなリム鉢を、
花田の新作として紹介させていただきます。
是非ご覧ください。